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10月号

                  給与の今後の考え方について

                 大阪商工会議所 専門指導員 牧村 康彦

 今回は賃金制度の今後の考え方についてのご質問がありましたので、この件で解説

いたします。

ポイントは、以前にもあげたものですが以下の内容になります。

(1)     総報酬的考え方の賃金の設計

(2)     一般論ではなく、会社人件費のマクロ的な見地からの昇給方法

(3)     月例・賞与・退職金の制度の分離

(4)     福利厚生費の比率

(5)     インセンティブは賞与で支給する。

 の5点です

T 賃金制度の今後の考え方

1.         マクロ的見地の人件費

総額人件費=月給+賞与+法定福利費+退職金

(1)     1年の昇給は4点からとらえた昇給額の決定

(参考)1000円(月給)

    4000円(賞与)

     125円(法定福利)  

    1000円×勤続乗率

2.         ミクロ的見地の人件費

職能等級資格制度から成果主義評価賃金制度への移行

(1)     昇給は全員にする必要はない(労働基準法)

(2)     評価は目標管理の導入と数値評価(参考3)

(3)     賃金上昇はピッチから範囲制度へ

U 福利厚生費の今後

    法定福利費の現在

法定福利費=健康保険+厚生年金+労災+雇用保険

     介護保険は、健康保険に含みます

(イ)月額給与

(1)           健康保険 =1000分の85

介護保険 =1000分の10.9

(2)           厚生年金 =1000分の173.5

(3)           労災保険 =1000分の5.5

(4)           雇用保険 =1000分の15.5

合計 (1)+(2)+(3)+(4)=1000分の290.4

 (ロ)賞与

(5)           健康保険 =1000分の10

(6)           厚生年金 =1000分の10

(7)           労災保険 =1000分の5.5

(8)           雇用保険 =1000分の15.5

     退職金には保険料は掛からない

   (ハ)算定基礎届 5月・6月・7月       (2)

2.         法定福利の今後

15年4月 総報酬制度(健康保険・厚生年金)

賞与を含む(150万まで)13.58%の保険料

算定基礎届 4・5・6月の3月となる。

 

    賃金制度の今後の考え方と福利厚生費の今後を考慮

               ↓

         総額管理の賃金制度の導入

   

 提案1 給与は総額賃金全体で昇給額を考える

        「比率を考えた昇給額の決定」

      2 給与より賞与、賞与より退職金の比率を上げる

        「法定福利面も考慮した比率の選定」

      3 給与と賞与と退職金制度の分離

        「給与・賞与・退職金制度を連動しない制度に」

      4 給与は固定部分を上昇させると下げれない

        「変動給制度の導入によるインセンティブ」

      5 評価の設計の明確化

      6 4・5・6月の残業規制(参考1)

      7 4月昇給制度の8月昇給月への変更   

      V 成果ポイント給与制度の導入

      W パートタイマーの賃金制度

        一律時給+評価月例手当の導入

          (予算化できる制度になる)

      X 今後の評価制度

      Y その他

総合保険の見直し

役員退職金制度の資金準備

適格退職年金制度の整理

相続対策               ご参考にしてください。


★飲食店の労務管理のポイント

      社会保険労務士 牧村 章子

      サービス業のうち特に飲食業は、接客業ということもあって労務の問題が

     多発しています。

      このチエックシートは日日の業務における労務管理の部分をいかに適性に

     またいかに適法に行うことができるかということをチエックし明らかにする

     項目をならべています。

      今後の皆様の業務にお役立ていただければ幸いです。

チエック項目

 こんな問題点はどうしたら?

 解答)

 1.労働時間

 1週間平均40時間制を達成ないのですが?

 解答)労働時間は、実労働時間が平均40時間を超えなければいいの

 で、てまち時間等があれば休憩し、休憩時間を増やすことで対応でき

 ます。接客業はてまち時間が多いことから実体としてその時間をどの

 ように扱うかが、40時間を達成するための重要な要素になります。

 てまち時間があるなら休憩時間としていいかがでしょうか。

 解答)パートタイマーの活用、変形制の導入などをはかってみること

 も労働時間を短縮する方法の1つです。特に、午後の定食が終了した

 時間等は店長とパートの組合せで対応することも可能でしょうし、正

 社員の活用も、シフト制にすれば事実上の休憩時間がとれて実労働時

 間を減らすことができます。

 2.割増賃金

 割増賃金が多くて困っています。

  割増賃金は、(1)にも関連することですが、(1)の対応をすれば、事実

 上割増賃金が増加します。

 この場合の対応としては、賃金規定を変え、賃金の基本単価を押さえ

 ること、さらに割増がかからない手当を増やすこと等が考えかられま

 す。

  今1日7000円払っている基本給であれば、6000円の基本給

 と家族手当1000円とすれば、6000円に割増率を乗じて計算す

 のことになり、家族手当の部分は割増にはなりません。

  家族手当、通勤手当、子女教育手当、別居手当、等割増に反映され

 ない手当を使用して対応することも考えてみてはいかがでしょうか?

 3.有休

 有給休暇は、最高2年まで繰り越すことにしているですが、消化でき

 ないためにどうするか困っています。

  有給休暇は平成11年4月から改正されることになっているのです

 が20日までの期間を最高としているのが法の現状です。

  もし繁閑期があるなら、年次有給休暇を会社が指定して付与できる

 場合があり、とにかく消化をするようにと義務付けることも可能です

 。(但し一定の日数のみ)さらに20日を利用して20日を超えた有

 給休暇は失効することにされることで対応すれば、残る有給休暇は少

 なくなってくるのでないかと考えます。

  いずれにしても、有給休暇は従業員の権利として意識されています

 ので、計画的に付与し、その消化を推進していくことは必要ですので

 リフレッシュ休暇等の名目で休暇を指定し、消化に努めて下さい。

 ココまでで、他に関連する問題点

  退職時(リストラ含む)に、よく問題になるのですが、時間外の手当の未払い分の

 請求、有給休暇の未消化請求等が争われることがあります。

 

 

 チエック項目

 こんな問題点はどうしたら?

 解答)

 4.職務規律

 遅刻が多いので給料を一部カットしたいのですが?問題は?

 解答)遅刻等勤怠にかかる部分で問題が生じた場合等で給与を一部カ

 ットする場合がありますが、まず、ここで単に遅刻の時間をカットす

 ることについては問題点はありません。ノ  ワークノ  ペイの原則が

 働くと思っていただいて結構です。但し、その時間単価、何分遅刻し

 たら1時間としてカット等明確にして行う必要があります。

  また、1日分を勝手にカットしたり、何日分も制裁の意味でカット

 することがある場合がありますが、労働基準法の制裁規定により、制

 限がありますので、ご注意下さい。あまり遅刻が多いので1日分カッ

 トするという制裁は、問題がでてくる可能性がありますので、ここで

 も賃金のカットというより、資格の変更等で給与本体を降格したりし

 て減らすことができます。(資格制度等は前提になりますが)

 5.解雇

 従業員を解雇したいのですが?問題は?

  労働基準法第20条では、解雇に関する規定として解雇予告手当の

 支払いを義務付けています。

 解雇予告手当は30日分の給与を支払えば、足りることにされている

 ですが、ただしやたらめったに解雇してもよいということではありま

 せん。

  その解雇にいたった内容が解雇になるだけの事由であるかどうか、

 またその内容を就業規則等に記載しているかどうか、本人が納得して

 いるか等が問題です。

  本人が訴えを起こせば、たとえ30日分はらったとしても、民事に

 なる可能性があります。民事訴訟では、解雇権濫用の法理がはたらく

 ので、解雇してしまった後に余計な問題が発生することが往々にあま

 ます。単に解雇予告手当を支払うのみならず、就業規則の規定をあき

 らかにして、同意をとって解雇する必要があるでしょう。

 6.損害賠償

  従業員が店の備品を壊してしまったので、請求したいのですが、何

 か問題はありますか?

  損害賠償の規定は、額を予定することは禁止されていますが、予定

 しないのであれば(実費)その請求をしても問題はないでしょう。

 ただし、その内容が職務に係ること等であれば、従業員としての責任

 のみならず事業主の責任もあることは覚えておいて下さい。

  お客様に対する損害賠償等がその代表的な例でいくら社員がやった

 ことですから・・といっても事業主は連帯して責任を負う義務があり

 ます。

 7.セクハラ問

 

 アルバイト面接にきた子に従業員が手をだして、訴えられたのですが

 

 セクシャルハラスメント法というものが実施されることになり、特に

 従業員のモラルが問われる時代になってきています。

  問題は会社として、従業員にそのような教育を行う義務が生じてき

 たことで、教育を行わなかった事業主も罰せられる可能性がでてきま

 した。セクハラ問題に対しての規律を定めておくことが事業主のこの

 問題に対しての対応策と考えます。

 

    以上8つの項目でこの頃発生している問題をチエックリスト化したのですが

   いかがでしたでしょうか。

   店舗には色々な問題が生じてきますが、いかに規律を設け教育するかが、この

   問題解決にあたる手法であると考えます。ご参考にいただければ幸いです。

 



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